高位脛骨骨切り術はオープンウェッジ法とクローズウェッジ法の2種類の方式があります。
ここではクローズウェッジ法について、説明いたします。
クローズウェッジ法は40年以上前から行われている術式ですが、オープンウェッジは近年、考案された術式です。
内側開大型くさび状骨切術ともいいます。
o脚の程度が比較的軽く、術後の期間がクローズウェッジ法より短い期間で済むことが特徴です。
手術は脛骨の膝関節に近い部分を、内側から一か所切れ込みを入れます。
クローズウェッジ法が外側から、二か所の切れ込みを入れますので、ここが大きく異なる点です。
この内側に入れた切れ込みをくさび状に広げ、広げた隙間を人工骨か、他の部分から切り取った骨を補強し、金属製のプレートで固定します。
手術は全身麻酔で行われ、1~2時間ほどで終わります。
入院期間は4週間程度で、3~4ヶ月で普通の歩行ができるようになります。
なお、固定のために使用した金属プレートは術後1年くらいで取り出す手術をします。この時も数日間の入院をします。
もう一つのクローズウェッジ法との比較になります。
クローズウェッジ法と比べて、手術後のリハビリテーションの期間が短く、術後すぐに、足に体重をかけることができます。
オープンウエッジは切れ込みを入れた部分に補強した他に部分からの骨や人工骨を挟み込むのですが、こえによって、脛骨の上の部分と下の部分が最初からある程度の安定性を保っているため、最初から足に体重がかけられ、リハビリテーションの期間が短くて済むようになります。
また、すぐに足に体重が掛けれかけられますので、オープンウェッジ法では両足を同時に手術することも可能です。
クローズウェッジ法ではどうしても片足ずつにの手術になるため、そういった意味でも手術にかかる期間に差が出てきます。
クローズウェッジ法は脛骨を二か所のみ切れ込みをいれますが、オープンウェッジ法は一か所のみの切れ込みのため、膝を矯正できる範囲がオープンウェッジ法の方が狭いです。
変形性膝関節症が進行して、矯正する範囲が広い場合は、クローズウェッジ法の方が有利となります。
以上のことを踏まえますと、変形性膝関節症の症状が進んでいない方は、オープンウエッジ法を選択した方が、術後の回復期間が短くて済みますので、第一選択肢となります。
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