膝に関する手術のうち、関節鏡視下手術と高位脛骨骨切り術はご自分の膝を温存する手術です。
一方、人口膝関節置換術は膝の関節の一部分または、すべてを取り除いて、人口関節に置き換える手術です。
変形性膝関節症の進行が進み、末期の状態で膝の関節の構造や機能が大きく損壊されいる場合は、膝を温存するのではなく、この人工膝関節置換術の他には選択肢はありません。
とは言いましても、決して後ろ向きな対応ではありません。膝の痛みがつよかったり、変形が著しい方でも、人工膝関節置換術により、膝の形状が正常に近くなり、痛みもなく歩行ができるようになります。
人工関節の素材は金属製の部分はチタン合金やコバルト・クロム合金で、関節軟骨の部分はポリエチレンで出来ています。
但し、全てが元通りとなるわけではありません。
例えば、人工関節に換えますと、人工関節の摩耗を防ぐために、膝を曲げる角度が120度くらいまでに制限されるため、正座などはできなくなります。
人工膝関節置換術には部分置換術と全置換術の2種類があります。
まだ、関節に一部の機能が残っていて、靭帯などの南部組織ある程度柔らかく、また、変形がそれほどひどくない場合に選択されます。
変形性膝関節症が内側が進行していれば、内側だけを外側であれば外側の痛んでいる部分だけを、人工関節に置き換えます。
名前の通りに痛んでしまった膝関節を全て人工関節に置き換えます。
中程度から重症までの広い範囲の症状に適応でき、入院期間も短いということで、年間7万人以上の手術が行われています。
この手術のメリットとしては、膝の痛みのある部分を全て取り除くため、痛みが取れ、脚がまっすぐときれいな形になります。
また、以前は人工関節が10年、20年経過すると、劣化して、再手術が必要になるケースがあったのですが、最近では、人工関節内にある劣化しやすいポリエチレンの部分に酸化防止剤を入れたり、一体成型により、酸化や荷重に対する強度を強くしています。
そうした劣化に対する工夫により、長期の使用に対応できるようにしています。
重度の患者さんが対象です。膝の痛みが強く、歩行が困難な場合に対応します。
さらに長期の使用に対応しているとはいえ、耐用年数は長くて25年と考えられているため、65歳以上の方が対象となります。
メリットはなんといっても膝の痛んだ部分を取り除くため、痛みも取れ、膝の形状も正常な形に近づきます。
デメリットとしては、自分の膝関節が取り換えられてしまうため、微妙な位置感覚や痛みのセンターが無くなってしまいます。
激しいスポーツや登山などの負荷が高い行動は避けるようにします。
また、人工関節の摩耗を防ぐために、膝を曲げる角度に制限があります。
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