膝に限らず関節周辺の痛みに効果がある治療法です。それは血管を無くすという方法です。
薬、注射、マッサージ、鍼灸、カイロプラクティック、ストレッチどの治療法も今一つ効果が無かった、という人に朗報です。
この治療法を提唱しているのは、「長引く痛みの原因は、血管が9割」(ワニブックス)の著者でもある「江戸川病院」(東京・江戸川区)整形外科運動器カテーテルセンター長の奥野祐次医師です。
四十肩、五十肩の実例です。四十肩、五十肩は専門的には『関節周囲炎』と呼ばれます。レントゲンなどでは異常がわからず、痛みの原因は実ははっきりと分かっていなかったんですね。
しかし、最近、痛みが長引く場所には新生血管といわれる細くてモヤモヤした病的な血管ができることがわかってきました。新しい治療は、この血流を遮断させ、新生血管を減らすことで痛みをとるという方法です。
新生血管を無くす方法は、注射やカテーテル治療などで新生血管を消滅・退縮させます。10年近く苦しんでいた関節痛が完治した例もあるといいます。
ケースにもよりますが、この治療法が膝の痛みにも効果があるというのです。
膝や肩、腰などの関節に炎症が起きると、一時的に新生血管ができます。神経は血管と対になって増えるため、神経が集まる関節付近ではその影響で痛みが強く出ます。
しかも、新生血管は炎症細胞を呼び込むため、炎症自体を長引かせてしまいます。それによって痛みの期間も長引くのです。
炎症が消えると通常は、新生血管とその周囲の神経線維もなくなりますので、痛みも自然と治ります。
しかし、レアケースですが、毛細血管の手前で動脈から静脈に直接流れ込む血管ができてしまうことがあります。
そうなると、体はその先の組織は血管が少ないと判断してしまいます。身体の不思議ですね。
そして、新生血管を作る指令を出すため、不要な血管と神経がいつまでも居座ってしまい、痛みが治まらなくなります、
40歳以降、あちこち体の痛みに悩まされるのは、新生血管を作らないようにする物質の分泌量が減り、新生血管ができやすくなるためと言われます。
では、どんなことに注意すれえばよいのでしょうか?
40歳を越えたら、関節を繰り返し刺激するような前かがみの姿勢は極力控える。また、新生血管を作りやすいため、カロリーが高い食事は控えましょう。
膝の痛みで困っている方で、どんな治療法を試しても効果が無い方は、検討してみてはいかがでしょうか。
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