膝の痛みの原因は様々なものがあります。
その一つが”老化”によるものです。
”老化”といってもまたその種類は一様ではありません。
ここでは骨の老化について説明いたします。
膝の関節が大きく4つの骨で構成されています。
太もも骨である「大腿骨」、すねの骨である「脛骨」、一般的にお皿と称されるいわれる「膝蓋骨」、そしてすねの「脛骨」を補強している「腓骨」の4つです。
位置関係としては、腓骨の上に大腿骨が乗っています。膝骸骨はその接続部分を前からの衝撃から守っています。かなり簡略化していますが、膝の骨はこのような構造をしています。
骨の老化というと、骨粗しょう症がまず頭に浮かびますが、ここでは膝特有の骨の老化について、説明します。
◆骨の老化の影響
膝の骨の老化でポイントになる骨は、「軟骨下骨」という骨です。「軟骨下骨」は「膝蓋骨」などの軟骨のすぐ下にある骨です。
この「軟骨下骨」は軟骨に栄養補給をする働きを担っているため、「軟骨下骨」老化をすると栄養補給がうまくいかなくなり、軟骨の老化が進むという影響があります。
また、「軟骨化骨」が老化により、弾力性を失うと非常に硬い骨の上に軟骨が付着することになり、衝撃や荷重に対して、軟骨組織全体がもろくなってしまうという結果を起こします。
いずれにしても、「軟骨化骨」が老化をすると、軟骨組織全体へ悪い影響を与えます。
では、「軟骨下骨」はどのような原因で老化をするのでしょうか。
◆骨の酸化
骨の老化の原因の一つは「酸化」です。
人は呼吸によって、酸素を体内に取り込みます。この酸素は生きる上で欠かせない物質ですが、生命活動によって、その一部が有害な活性酸素(聞いたことがあると思います)になることは避けることができません。
この活性酸素は細胞を酸化させ、組織を傷めますが、骨もこの影響を受けます。
◆骨の糖化
もう一つの骨の老化の原因は「糖化」です。
食事などからとり過ぎた糖分は、血中で最終糖化産物という物質に変わことがあります。
この最終糖化産物が活性酸素と同じように細胞を傷つけるという性質を持ってます。
特に骨の内部を破壊するために、糖化は骨への影響が大きいことで知られています。
糖尿病の患者さんなどが、関節への障害が起こり易いのもこれが原因です。
いずれにしましても、このような避けられない現象で骨の老化が進んでしまいます。
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